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フォーカス機能の誕生秘話

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フォーカス機能

にぎやかな場所で会話を楽しめる独自機能

 



Chief Exective Officer

執筆者:久保 聡介

freecle Inc. / Chief Exective Officer


フォーカス機能とは!?

4個の無指向性マイクを使用して、特定方向以外のノイズを最大 99% off し、人の声に集中できる機能です。

各マイクでひろった音の時間差を解析して角度を捉え、人の声の周波数帯域のみクリアに抽出する、"αble"シリーズ の独自ソフトウェア技術を駆使して実現しています。(現在、6カ国で特許出願中)

フォーカス機能

開発のきっかけ

私たちが創業した頃、世間では、AIスピーカーが注目されていました。

AIスピーカーは、ハンズフリーで電子機器を操作できる “新しいインターフェイス” として渇望されていた反面、

アメリカでは、AIスピーカーが TV のアナウンサーの声を認識して、ECサイトで誤発注するなどの問題が度々取り上げられていました。

この課題に目をつけ、人の声を識別できる技術開発に取り組んだことがきっかけです。

失敗と挫折

人の声を識別するため、私たちは、音源分離技術(通称、ブラインド信号分離技術)の開発に取り組みました。

攻殻機動隊やスターウォーズなどの SF映画 が大好きな開発メンバーは、作ることに没入し、パソコン上で制御する基礎技術の開発に成功しました。

息巻いて、いろいろな方にデモをお見せすると、
返ってくる反応は「バソコン上でしか動かないの?」「効果が分かりにい!」・・・

ネガティブな反応ばかりでした。

パソコン上で動いても、AIスピーカーのような小型デバイスには搭載できない。想定外の音声が入ってくると、本来の性能を発揮できない。

私たちは、いつの間にか技術を作ることが目的になり、使う人の視点が欠けていました。
結局、約一年もかけて開発した技術は商品化に至らず、愁苦辛勤でした。

追い風

そんな中、家族から「おばあちゃんの耳が遠くなって、高い補聴器を購入したのに、全然使ってくれない。何とかしてくれないか。」と相談を受けました。

最初は、自分に何が出来るんだろうと思いましたが、聴力に課題のある方々にお話をうかがう内に、「にぎやかな場所で、会話を楽しみたいニーズ」が大きいことに気づきました。

商品化に時間のかかる高価な補聴器(医療機器)に対しては、ネガティブな印象をもっていましたが、
会話であれば、対面する人(アイコンタクト先)の声だけフォーカスすれば良い!、システムをシンプルにできる!(処理を軽減し、商品を小型化できる)ことに気づき、開発した技術を大きく見直しました。

過去の失敗から、正直、疑心暗鬼にもなっていましたが、
実際に家族や聴力に課題のある方々にフォーカス機能を体験していただき、92% の方々に高評価いただき、自信を取り戻すことができました。

さらに、2019年に Qualcomm社が ”QCCシリーズ” と呼ばれる世界最小・最速処理チップをリリースし、私たちの技術は、ワイヤレスイヤホンのような小型商品にも搭載できるようになりました。

このように、"αble" シリーズのフォーカス機能は「ニーズ」と「技術革新(チップ)」の 追い風を受け、奇跡的に誕生した産物です。

この開発経験から『徹底した顧客目線』の重要性を学びました。
喜ばせたい人(家族や友人)の声に耳を傾け、磨いた技術を活用すれば、もっと面白いことができる。

今後もお客様の声に耳を傾け、「フォーカス機能」の向上に努めて参ります。

"αble-aid" について

聴こえる。だから、笑える
大切な人とのボイスコミュニケーションを、どんな場所でも
"αble-aid" は、騒がしい場所で「聴きとりたい人の声」に集中できる独自のフォーカス機能を備えた新型コミュニケーションデバイスです。


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